エメニチ。

エメラルドグリーンな日常。モーニング娘。の佐藤優樹さんが大好きです。

【書きなぐり】アイドルのセカンドキャリア

「ももち」こと嗣永桃子さんのリーダー論を読んだ。

 

  • 立場的にメンバーに厳しく注意をしなければいけない時にはまず自分がちゃんとできているかどうかを考える
  • 陰口を言う子が一人ならセーフだけど二人になったら確実に蔓延する。チーム内の雰囲気が悪くなると商売道具である「顔」に出てくる。
 
頭でっかちが、どこかで聞きかじったようなことを言っているのとは違い、10年間のグループアイドル活動の中で、悩みもがいて自ら獲得してきた確かな知恵。
 
ファンの間では有名な話だけれど、嗣永桃子さんは、ハロプロキッズオーディションに合格した小学生の時、映画のメイキングか何かのインタビューで、ファンだった石川梨華さんについて質問された時に「もうファンじゃありません。先輩です」と答えたという。
 
そんな、プロ意識の塊みたいな嗣永桃子さんが語るリーダー論。やはり説得力がある。
 
今日、3月3日は嗣永桃子さんが所属していたBerryz工房デビュー12周年。そして、同グループの活動休止から1年となる。
 
アイドルのセカンドキャリア、というものについて考えた時、Berryz工房のメンバーが「プレイングマネージャー」「アドバイザー」として、メンバーとスタッフの中間的な立ち位置で活躍しているのは、非常に興味深い。グループ活動でぶち当たる様々な困難をどう乗り越えていくか。彼女たちが、自らの経験を踏まえて、中高生の若いメンバーに伴走しながら厳しくあたたかく導いている姿は、とても頼もしい。
 
これまでのモーニング娘。メンバーの卒業後の活動をちょっと思い返してみると、ドリームモーニング娘。の活動を引き合いに出すまでもなく、皆さん歌って踊れるにもかかわらず、ハロプロで磨き上げてきた歌やダンスをメインに仕事をしている人は意外と少ない。
 
ざっと、このあたりが思い浮かぶのだけれども、それ以外の方は、お茶の間タレントとしての活動がメインという印象。全員が、パフォーマンスの世界の第一線で生き残るは難しいことなのだろうけれど、彼女たちがせっかく身につけた歌やダンスという「芸」を活かせてないように見えるのは、少々もったいないなと感じられてしまう。これは、私の個人的な思いでしかないのだけれども。
 
もちろん、ワイプ芸の矢口さんをはじめ、かつてテレビで見ない日がなかった頃のモーニング娘。のメンバーのしゃべりは、今もテレビで見かけると相変わらず面白いし、華もある。それも、アイドルとしての活動の中で獲得してきた「芸」の一つであるし、それを貶めるつもりはない。すばらしいと思う。
 
ただ、モーニング娘。は、私の中では、やっぱり歌手であって、その歌を聴く機会が少ないのはなかなか残念なことと思うのだ。
中澤さんの「モーニング娘。はコーラスができるグループだと思っているので」という発言の誇り高さにしびれるとか。飯田さんが地中海レーベルで歌っている姿は女神みたいだったとか。圭ちゃんがどんなに歌がうまいかとか。矢口さんがどんなにきれいな高音ハモリを聴かせてくれていたかとか。辻ちゃんの歌は決して下手ではないとか。Wのハモリ最高とか。時々、発作的に人に言いたくなる。。
 
アイドルのセカンドキャリアというものを考えた時に、今のところ、一つは、歌手や女優として第一線のパフォーマーとして生き残る道、もう一つは、タレント(結婚して子どもを産んだら「ママタレ」)として芸能活動を続けていく道、みたいに、ざっくり、あくまでざっくりと大きく分けるなら、二つの選択肢があるように思う。
 
これに対して、「プレイングマネージャー」「アドバイザー」というのは、あくまで身に付けた「芸」をベースに、パフォーマーとしての第一線と裏方の世界を、自由に行き来しながら仕事をしていく「第三の道」のような気がして、面白いなと感じる。
 
そういえば、Berryz工房以外のハロプロ卒業メンバーでも、また「第三の道」を切り拓きつつある人たちもいた。
 
留学して英語を身につけてきた光井愛佳さん。ブログやfacebookハロプロのコンサートレポートを英語で発信している。また、先日は、モーニング娘。のヒューストン公演に帯同し、通訳としてステージで活躍する姿がファンの間で話題になった。メンバーの日本語MCを愛佳が英語で通訳した途端、観客がドッカンドッカン湧いている様子を見ると、すごいなぁと素直に感心してしまう。
 
※追記 
元モーニング娘。光井愛佳だからこその強みがあるという意味で「第3の道」と書いた。ステージ上の振る舞い、ファンのリアクション、現メンバーとの絡みなど。通訳としての役割を果たしつつ、エンターティナーの一面も残しつつステージに上がっているという理解。
 
 
作詞家としての新たなキャリアをスタートさせた福田花音さんも、順調に仕事を進めているようだ。卒業後、音楽制作の道に進んだハロプロメンバーは、彼女が初めてだと思うので、注目している。
 
ちなみに、私の好きな佐藤優樹さんは、早い時期から作曲に取り組んでいることで有名だ。
 
また、最近ラジオで「つんく♂と一緒に曲を作って学ばせてほしい」と発言しており、音楽制作への強い意欲をのぞかせている。 
 
福田花音さんの活躍で、音楽制作という道が新しく拓かれれば、福田さんの背中を追いかける、才能ある後輩はこれからもたくさん出てくるだろうと思う。おそらく、まーちゃんもその一人になるだろうと、遠い未来の彼女の姿をぼんやりと想像したりする。(もちろん、まーちゃんは、まだ卒業する必要はないと思っている。モーニング娘。としての活動の中には、たくさんの良い先生との出会いや良い教材があふれているはずだから。)
 
ハロプロの中で、大切に育てられ、身につけた「芸」を活かしながら、仕事をしていこうとしている卒業生たちの姿は、非常にまぶしく目に映る。ただ、実際、「稼ぐ」ということを考えると、彼女たちの活躍が、アップフロントの中にとどまることなく、外の世界でも評価されるようになる必要があるのかもしれない。しかし、まだ「第三の道」は、その姿を見せたばかり。これから、彼女たちが切り拓く道が、確かなものとして構築され、後輩たちのセカンドキャリアの選択肢を広げてくれることを願っている。