佐藤優樹 新年の抱負～モーニング娘。'15としての目標～ その２

「アットホーム」という既存の言葉に頼らず自分の考えを的確に表現した独自の表現力

（モーニング娘。'15としての目標を問われ）

佐藤　「笑いながら鍵を開ける！」


（他のメンバー「？」となってザワザワ）


佐藤　「みんな一人づつ、心には鍵があるわけじゃん？
ただいま！って（家に帰る時）、楽しくない？
鍵開ける時とかさ。やっと帰れたみたいなさ。
その瞬間を…'15で、ずっとそういう感じにしたいな。
みんなが一人づつ一人づつ。
隠し事…はあると思うけど、家にいるみたいに楽ちんになりたい。
メンバーと居て疲れるとか…思ったことないけど、そう思う年にはしたくない。
家にいるような状態にしたい。」


（飯窪　「アットホームな」）


佐藤　「そう、アットホームな感じ。」


（飯窪　「'14は家族みたいというのがあったけど、正直、１２期とはまだ知り合えてない」）


佐藤　「０歳だと思えばいい！つんくさんから生まれてきてそれを面倒みるみたいな。」

（150103「モーニング女学院」より）

「笑いながら鍵を開ける」ことに関する、まーちゃんの説明を聞いて、私の頭には、シェアハウスのようなものに暮らすモーニング娘。メンバーの姿が浮かびました。


　外から家に帰ってきて、家の玄関の鍵を開けて「ただいま！」と言う時の気持ち。

　自分の部屋の鍵を開けて、リビングルームに出てきた時の気持ち。


「モーニング娘。」という家では、一人ひとりが、楽しい気持ちで、こころのドアの鍵を開けられたらいいな…という、まーちゃんの願いが、頭の中に浮かんだ映像の中で、ストンと腑に落ちたような気がしました。


「アットホームを目指したい」っていうのは、グループ全体としての理想像です。

それ自体は悪くないのですが、下手をすると、その理想を実現するために、個人の言動が自主規制されてしまうような、変な圧力が働く可能性もあると思います。衝突が怖くて、和を乱すのが怖くて、言いたいことが言えない、我慢しなくちゃいけない。悪しき全体主義。


一方で、「笑いながら鍵を開ける」というと、あくまで、個人が起点となるイメージです。

私の頭の中の映像が、再び、展開していきます。


　なんとなく家に帰りたくない日。

　リビングでのおしゃべりが楽しすぎてそのまま寝てしまった時。

　皆と喧嘩して、自分の部屋に鍵をかけて閉じこもること。

　鍵をかけた部屋のドアがノックされる音を聞くときの気持ち。

　部屋のドアを開けたまま仲間の存在を感じつつ、ひとり静かに過ごす時間。

　仲良しのメンバーの部屋で二人でおしゃべりして笑いあう時間。


「モーニング娘。」という家の中では、様々な出来事が起こり、喜怒哀楽、女の子たちの様々な感情が渦巻いています。

アイドルには笑顔は大事。でも、いつも笑顔ではいられないはずです。


でも。

今、まーちゃんが帰る「家」は、「モーニング娘。」なのです。

だから、自分が「モーニング娘。」という家のドアの鍵を開ける時は、できるだけ楽しい気持ちで、「ただいま」って言えたらいいな。

自分以外のみんなも、そんな風になれたらいいな。

そのために、自分にできることって何かな？

完全に妄想の域に入ってると思いますが、まーちゃんは、そんなことを言っているように、私は、受け止めました。


まーちゃんの、全体を見ながらも全体に振り回されない、しなやかな「個」が、この発言から垣間見えるような気がしてくるのです。

まーちゃんに、こうした「強さ」を見るのは、これが初めてではないのですが、いつ触れても、美しいなと心がふるえます。


ちなみに、まーちゃんのこの個性は、ご両親の育て方にもよるところも大きいのかな？というのが、大きなお世話な感じですが、私の憶測です。

コンサートのある日の朝、まーちゃんのお母さん、通称「はは」に、まーちゃんが「楽しんでくるね」とメールしたら、「はは」は、「ファンのみなさんを楽しませて。自分も楽しんで。愛を伝えてきなさい」という返事をくれたそうです。

これは、「はは」のエピソードの中でも、特に私の好きなものの一つです。
＃どこで読んだのかな？と思い調べましたら、2012年秋ツアー「カラフルキャラクター」のコンサートレポで見かけた回替わりMCの内容みたいです。

「はは」は、「あなたが楽しんでどうするの？お客さんを楽しませないと！」なんて「やるべきこと」ばかり言わないのです。

「楽しんでくるよ」と言ったまーちゃんをそのまま受け止めて、「自分も楽しんで」と肯定的なメッセージを伝えているところが、とても、いいなと思います。

ちなみに、まーちゃんは、「はは」の『愛を伝えてきなさい』というメッセージを受けて、今までは恥ずかしくて出来なかったアイコンタクトが出来るようになったとのことでした。
#「愛」と「EYE」を混同していたのかもしれないという可能性は捨てきれませんが（笑）。ただ、目で愛を伝え合うのが、アイコンタクトと思えば、間違いどころか、むしろ正しい理解であるような気がしてきます。

まーちゃんのこころの強さは、モーニング娘。になる前から、まーちゃんがまーちゃんのまま、すくすくと育ってきたからだろうと、佐藤家の子育てエピソードの断片に触れる度に思います。

モーニング娘。になってから、信じられないくらい、たくさんたくさん怒られてきたと思います。各種メディア通じて、漏れ聞いているだけでも、普通では考えられないほどの激しい怒られ方をしてきたはずです。

でも、決してくじけずに、ここまでやってこられた「強さ」。
まーちゃんのまま、真っ直ぐに伸びゆく「力強さ」

この「強さ」の理由が知りたくて、私は、佐藤優樹さんから、目が離せないできたのかもしれません。

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